ラブアン就労ビザの概要

ラブアン国際商業センター(IBFC)では、ラブアン法人を活用した商取引を行う外国人に対して、柔軟な政策をとっており、取締役および駐在員のためにラブアン就労ビザ(以下「就労ビザ」と表記)を発行し、マレーシア国内への滞在を許可しています(2年ごとの更新が可能、更新は有効期限3ヶ月前までに申請書の提出が必要:「7-4.」)。

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就労ビザは取締役・駐在員のみならず、その配偶者と21歳未満のお子様についても扶養ビザが付与され、ラブアン島内のみならずマレーシア本土(例:クアラルンプールやジョホールバルなど)への滞在も認められており、オフショア法人としては異例の優遇制度を有しています(2020年まで、ただし延長される可能性あり)。

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事業家や投資家の方にとっては、ケイマンやバミューダ、モーリシャス、セイシェルなどのオフショア地域で法人設立を検討される際、重要項目として「税制面の優遇措置」が取り上げられることが多いのですが、ラブアン法人には「税制面の優遇措置」に加え、「オフショアビザ(ラブアン就労ビザ)を取得することによりマレーシア本土への滞在許可を取得できる」ことも大きな魅力として挙げられます[※1][※2]。

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□ ラブアン就労ビザのメリット

ラブアン就労ビザを取得することにより、以下のようなメリットがあります。

就労ビザのメリット ・ラブアン島内に居住する必要はなく、マレーシア本土(例:クアラルンプールやジョホールバルなど)にも居住することができます。
・資産管理を目的とする非商業取引会社(Non Trading Company)であっても就労ビザの取得が可能です(この場合、法人税は非課税となります)。
・マレーシア人以外の役員が受け取る役員報酬は100%免税され、全額非課税となります(2020年まで ※ただし延長される可能性あり)。
・居住取締役が不要のため、将来的にマレーシアを離れる場合でも、ラブアン法人を解散する必要がありません[※3]。
・ラブアンと諸外国(日本や香港、シンガポールなど)とのミーティングや出張を円滑に行うことができます(マレーシア移民法では、観光ビザを持つ外国人には事業活動が認められておりません)。
・取締役や扶養家族の銀行口座の開設も可能となるため、日常生活における資金移動もスムーズに行うことができます(マレーシアではASEANでも珍しく、就労ビザまたは滞在許可を持たない個人の口座開設は原則的に認められておりません。※証券口座の開設は場合によっては可能です)。

※法人口座の開設については、就労ビザの取得は必須条件ではありませんが、なかには全ての取締役の就労ビザ取得を義務づけている銀行もありますので、この点には注意が必要です(法人口座がなければ、商取引の決済ができないため、そもそもラブアン法人を設立する意味がなくなってしまいます。参考:「ラブアン法人口座の開設」)。


 

□ ラブアン就労ビザのデメリット

なお、ラブアン就労ビザのデメリットとしては、マレーシア居住者(法人を含む)との取引に制限がかかることが挙げられます。

2019年の法改正において、一律2万リンギットの税制は撤廃するがラブアン法人がマレーシア居住者との(リンギットでの)取引を認める方向に進んでおります。
詳細はまだ決定しておりません。改正が確定しましたらこちらにアップいたします。

ラブアン就労ビザのデメリット マレーシア法人税法が規定する税率(19%~24%)が適用され、ラブアン法人が有する税制優遇措置の適用外となる。
リンギット以外の外貨で決済をする必要がある(法人運営に関する家賃・水道光熱費の支払い等は可能です)。
取引を行ってから10日以内に国際ビジネス金融センター(IBFC)へ取引内容の届出が必要となる。

※1 ラブアンはマレーシア連邦に帰属しますが、マレーシア本土の法人法(Act.1965)とは異なる法人法(Act.1990)に準拠しており、1国2制度が採用されています。最も有名な例としては中国本土と香港・マカオの関係と同様です。香港やマカオの就労ビザを取得しても中国本土の北京や上海には居住できませんが、ラブアン法人の制度ではマレーシア本土のクアラルンプールやジョホールバルなどに居住することが可能な上、取締役の役員報酬は100%非課税扱いとなります。他のオフショア地域で同様のスキームを構築しようとしても、ケイマン法人ではケイマン諸島内、バミューダではバミューダ諸島内でしか居住できませんが、ラブアンの就労ビザでは1国2制度の恩恵を享受でき、①「生活インフラが整備され」、②「比較的治安も良く」、③「先進国に比べて物価が割安な都市での生活が可能」となるため、この点は他のオフショア地域の就労ビザにはない際立った特色であるといえます。

※2 ラブアン法人の就労ビザに付与される西マレーシアへの滞在許可の特典は、厳密にはマーケティングオフィスを設置するための滞在許可であるため、ラブアン当局からはマーケティングオフィスを設置することが要求されています。詳しくは「マーケティングオフィスの設置」を参照ください。

※3 例としてシンガポールは取締役2名のうち1名が居住者であることが必須となるため、居住取締役がシンガポールを離れる際、別の取締役を就任させるか法人を解散させる必要があります。ラブアン法人には居住取締役が不要なため(すなわち非居住者でも可)、将来的にマレーシアを離れる際も法人を解散せずに維持することが可能となるなど柔軟な政策が採られています。

重要 2015年2月の法改正後、ラブアン法人の就労ビザを申請するためにはいくつかの要件が追加されました(詳細:「就労ビザの申請要件について」)。※今後の改正により変更される可能性がございます。

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