BPO受発注代行事業

昨今、ITインフラの急速な普及にともない、企業を取り巻く外部環境の多くは物理的な制約から解放され、ヒト・モノ・カネ・情報が国境を越え、グローバルに移動する時代を迎えました。その結果、企業は従来の枠組みを越え、ひと昔前とは比較できないほどの異次元の環境下に身を置くようになりました。

このような外部環境の急激な変化にともない、企業の内部環境が変化せずとも、企業を取り巻く外部環境は日々急速な勢いで変化し続けています。

しかしながら、企業は利益を生み、成長・発展し続けなければならないという本質そのものは、従来と何も変わることはありません。外部環境が大きく変化する時代に、企業もその変化の流れを適切に捉え、柔軟に対応し、成長・発展し続けることが何よりも重要な課題であると考えられます。

グローバル社会はマクロの視点から眺めれば、多国籍企業や金融経済は世界地図の上からすでに国境線を消しており、世界経済の格差は均衡点に向かって少しずつ収斂し始めているように見えます。

ところが、先進国と後進国の間には依然として人件費や物価等の格差が存在し、世界中の至るところに価格不均衡が生じているのが現状です。

さらに、こうした不均衡から生じる様々な歪みは、国際取引を行う事業者にとっては絶好の裁定機会をもたらすことになります。人件費や物価水準などの価格差に注目し、「割安なモノを買い(増やし)」・「割高なモノを売る(減らす)」ことによって利ザヤを稼ぐことができれば、「コストの最小化」・「利益の最大化」を同時に実現することができるからです。

かつての日本を例に挙げれば、いわゆる「加工貿易」というビジネスモデルによって、戦後の日本経済を復興させてきたことは日本人の多くの方が知るところとなっています。発展途上国から資源を安く調達し、それらを加工して製品を作り、そこに付加価値をつけて先進国に売る。かつての日本は「世界の工場」になることによって、大規模な利ザヤ稼ぎを行い、外貨を獲得してきた経緯があります。

こうして考えてみれば、数年前から急速に普及しているBPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)も加工貿易と同様の仕組みから成り立っていることがわかります。人件費が割安な後進国に経理・総務などのノンコア部門(非収益部門)の業務プロセスを丸ごと輸出し、先進国の高額な人件費を削減することにより、事業運営にかかる維持費を大幅に軽減させる効果が期待できるからです。さらには、業務プロセスの輸出により、割安なコストで商品を製造させ、本国で逆輸入することによって、必然的に利益率を向上させる効果が期待できる点も挙げられるでしょう。

◇ 非収益部門を自社で行う場合
税務コスト 運営コスト  純利益

しかし、ここで考慮しなければならない最大の注意点は、「本国で発生した利益には本国の税率が適用される」ということです。言い換えれば、「運営維持費の削減」と「利益率の増加」を同時に実現させたところで、何の対策も講じなければ「実行税率の増加」をもたらすことになります。これでは、せっかくリスクを取ってまで文化や商慣習が異なる海外へと、わざわざ業務委託をする本来の意義が薄れてしまいます。さらに、ただでさえ高額な先進国の税率が適用されてしまっては本末転倒です。

◇ 非収益部門を海外BPOに委託した場合
    税務コスト 運営コスト     純利益

一方のメリットが、他方ではデメリットをもたらす。このように、単にBPOを活用しただけでは「利益率」と「実効税率」がトレードオフの関係になってしまうことがおわかりいただけると思います。

したがって、従来のBPOのやり方では、「コスト削減によって得られた利益」と「実効税率」のバランスを考慮したタックスプランニングを講じないかぎり、事業ポートフォリオを最適化させることは難しいと言わざるを得ません。

国際取引の世界を見れば、金融機関や貿易商社などが本国と相手国との間に、タックスヘイブンと呼ばれる第三国を中継させて間接取引を行っている理由は、まさにこうした税務戦略によるところが大きいといえます。海外で得た所得を本国には戻さずに、税率が低税率あるいは無税といった国や地域に一時的に留保しておくことにより、本国での課税タイミングを先送りすることが可能となるからです(※こうした企業の多くはタックスヘイブンを活用し、タックスプランニングを実行していることを自ら公表しています)。

こうしたスキームを構築することによって、大企業は中小企業に比べて実行税率を引き下げることができ、留保金を再投資にまわすことによって、税務コストを最小化しながら複利の効果を最大限に享受しているのです。大企業は中小企業よりも実行税率が相対的に低く、利益率が相対的に高くなるのは、まさにタックスヘイブンや中継貿易を活用した税務戦略の恩恵によるところが大きいといえるでしょう。

したがって、BPOのやり方も本国と相手先国との間で直接取引を行うのではなく、タックスヘイブンを経由し、間接取引を行うことで大幅な節税効果が期待できると考えられます。

◇ 非収益部門を海外BPOに委託し、直接取引を行った場合
    税務コスト 運営コスト     純利益
◇ 非収益部門を海外BPOに委託し、間接取引を行った場合
税務コスト 運営コスト  海外一時留保金   純利益

もっとも、大企業はともかくとして、中小企業や新興ベンチャー企業には、わざわざ節税目的のためにタックスヘイブンに中継取引会社を設立するには、現実問題として非常に困難と言わざるを得ません。

いくつかの理由が考えられますが、「資金力の問題」、「税制上の問題」、「運営上の問題」の3点に集約できます。タックスヘイブンを利用した節税(租税回避)には、上記のバランスを取りながらスキームを構築する必要があり、簡単に実行できる方法でないことはおわかりいただけるかと思います。

しかし、多くの企業がBPOサービスを活用する昨今において、現状に対する問題意識が高まっていることも事実です。そのため、弊社ではこうした問題を解決すべく、マレーシア連邦直轄領ラブアンのオフショア経済特区内にデータセンターを構築し、弊社のクライアント企業向けにBPO受発注業務を開始するに至りました。

弊社が提供するBPOサービスの最大の特徴は、御社が発注されているBPO業者をそのまま継続してご利用いただくことができる点にあります。わざわざ発注先を変更し、ゼロベースから業務フローを再構築していただく必要はありません。

弊社では、国家間や地域間の人件費・物価水準・実行税率などのあらゆる価格不均衡に注目し、弊社を経由したBPOを有効活用していただくことにより、クライアント企業の皆さまに裁定取引の機会を提供して行きたいと考えています。さらに、クライアント企業の事業ポートフォリオの最適化を支援することにより、「コストの最小化」・「利益の最大化」のメリットを享受していただけるよう付加価値を提供して参ります。

どうぞ、弊社のサービスをご検討いただけましたら幸いに存じます。

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