【マレーシア移住予定者の皆様へ】マレーシアの税務居住者・非居住者の区分について

マレーシア移住予定者の皆様へ、個人所得税に関する重要なお知らせです。

マレーシア連邦所得税法(Act. 1967)では、マレーシア居住者に対する所得税法上の区分を以下のとおり規定しています。

【税務上の居住者・非居住者の定義】
マレーシアにおける税務上の居住者・非居住者の定義については以下のとおりです。

居住者 マレーシア滞在日数が182日以上の場合
非居住者 マレーシア滞在日数が182日未満の場合

マレーシアの所得税法では、市民権や国籍に関わらず、前暦年にマレーシア滞在日数が182日以上の場合は税務上の居住者、前暦年にマレーシア滞在日数が182日未満の場合は税務上の非居住者として扱われます。

もうすぐ6月が終わり、暦年での上半期が終了し、下半期に突入するシーズンとなりました。

マレーシアの暦年滞在日数が182日以上の場合、182日未満の場合、それぞれ適用される税率が異なりますのでご注意ください。

1. 【ラブアン就労ビザを保有し、かつマレーシア居住者の場合】 → Form BEを提出
  • 半年の個人所得税として300RMの支払いが必要
  • ※月額給与10,000リンギットに設定した場合
2. 【ラブアン就労ビザを保有し、かつマレーシア非居住者の場合】 → Form Mを提出
  • 金額に関わらず受取給与額の一律28%の支払いが必要

上記は就労ビザ保有者の課税関係を示した図ですが、税務居住者と税務非居住者とでは適用される個人所得税の制度が異なるため、注意が必要です。

【税務居住者】

例:6/30に移住、12/31までマレーシアに滞在し、暦年の居住日数が182日の場合

月額10,000リンギット : 10,000RM * 6ヶ月 = 60,000RM/年収

課税対象額 : 60,000RM * 50% (免税)  = 30,000RM/年

①最初の5,000RMに対する課税額 → 0RM

②次の15,000RMに対する課税額 → 150RM

③次の10,000RMに対する課税額 → 150RM

→ ① + ② +③= 300RM/年(参考:「Inland Revenue Board Of Malaysia」)

となり、今年度の個人所得税が非常に安くなります。

その一方で、

【税務非居住者】

例:7/1に移住、12/31までマレーシアに滞在し、暦年のマレーシア居住日数が181日の場合

月額10,000リンギット : 10,000RM * 6ヶ月 = 60,000RM/年収

課税対象額 : 60,000RM * 50% (免税)  = 30,000RM/年

①30,000RM * 一律28% → 8,400RM

→  8,400RM/年

となり、今年度の個人所得税が非常に高くなります。

(参考:「Inland Revenue Board Of Malaysia」)

***

ラブアン法人の就労ビザを取得し、マレーシアに移住される方々の所得水準は極めて高いため、上記の金額は誤差程度のものかもしれませんが、注意事項として情報提供させていただきます。

この税制度はラブアンだけでなく、マレーシアに移住する一般層の方や駐在員の方も同様の制度が適用されますので注意喚起させていただきます

弊社から問題提起したい事項の本質は、8,400-300RM=8,100RM(≒22万円程度)という差分の話ではありません。そもそもこの金額が高いと感じる方は、残念ながらラブアン法人を活用する水準には至っていないと考えられるため、弊社では案件の引き受けは遠慮させていただきます。

そうではなく、「これからの半年間を現在の税務居住国とマレーシアのどちらで過ごしたほうがトータルの年間所得が増えるのか」という経済合理的な視点で考えてみてください。たとえば8,100RMを節約するために、無理してわざわざマレーシアに移住し、結果として下半期の所得が大幅に減ってしまうようなことがあれば本末転倒です。

たとえば月収600万円の方であれば1日で、月収1,200万円の方であれば半日で稼げてしまう金額ですので、中途半端に仕事を中断してマレーシアの税務居住者認定を得るよりも、取得期限ギリギリの3か月以内にビザを取得し、移住されたほうが合理的な選択であると考えます。

というよりも、月額10,000RMではどう考えても生活費が足りないですよね…。

以上、参考まで。

参照:「ラブアン法人取締役の個人所得税について